ー パロディ百人一首 ー

川面にたまるもみじ葉:「山川に風のかけたるしがらみは 流れもあへぬ紅葉なりけり」のストーリー

(32番)山川に風のかけたるしがらみは 流れもあへぬ紅葉なりけり
 山中の谷川に風がかけた柵は、流れきれない紅葉であったのだ。


 山の中の川(ここで「山川」を「やまかわ」と読むと「山と川」の意味になるので、「やまがわ」と読む)の水面に風によって吹き寄せられたもみじ葉の塊が、川をせき止める柵のように見える、という〝絵になる〟光景が浮かんでくるようです。
 ところで、このような美しい光景を趣深く感じるのは日本人だけでしょうか。9月から10月にかけてカナダ東部のいわゆる「メープル街道」(このことばは日本人にしか通用しないらしい)の風景も見事だそうですが、カナダの人たちは水面に浮かぶサトウカエデ(日本のカエデとは別種)の葉を見てどのように感じるのでしょうか。国旗にこのカエデの葉がデザインされているくらいですから、彼らもある種特殊な思い入れをもつのかもしれません。
 というわけで、胸とヘルメットに国旗のカエデマークをつけたカナダのカヌー選手が秋の川で練習中に、川面に浮かぶカエデの葉を見ているといった、いわば〝カエデづくし〟のイメージを描きました。彼がこの光景を見て日本人のように「もののあはれ」のようなものを感じるか、あるいはまたこれらをゴミの塊としかみなさないかは、興味深いところです。

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