(「カワセミの困惑」からの続き)
竜田川のほとりで、水面いっぱいに敷き詰められたもみじ葉にさえぎられ、エサの魚が見つけられなくなったカワセミくん。ところが、そこに嵐が吹いてきて一部のもみじ葉を吹き散らしてくれました。そしてそこに現れた水面の下には思わぬ獲物が。
「おお、水面が見えたぞ!なんという天の配剤!まさに『待てば海路の日和あり』というやつだ。そうか、ここは三室山のふもとでもあるんだ。それじゃ昔の歌にあるように、今のこの光景はまるで『竜田川の錦』というわけか。
ヘッヘッヘ、あの野郎(水中の魚)、オレを見上げてビックリしてやがる。まあすぐに捕まえてやるから、そこでビビッて待ってな。
おやっ、紅葉見物の連中の中に、望遠レンズをつけたカメラでオレをのぞいているやつがいるぞ。そうか、オレの華麗な水中ダイビングによる狩りの瞬間を待っているんだな。ようし、それじゃご期待に応えて…」
今や狩りのチャンス到来といったところです。
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